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京都でリモートワークしながらプロジェクトマネージャやディレクターをやっています。

カテゴリ : 読書

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2011年、たぶん東日本大震災のあとの東京での混乱が落ち着いてきた頃、当時の勤め先でのとある会議でのディスカッションがとても刺激的であったことを思い出しました。

その会議のテーマはざっくり言うと「ソーシャルダッシュボード」的なものでした。当時すでに市民権を得ていたTwitter、いよいよに存在感を増していたFacebook、純国産SNSのmixiの御三家はもちろん、モバイル時代の到来の波に乗ってネット上に大小さまざまな、「フォロー」「お友達」でユーザーアカウント同士がつながる「ソーシャルグラフ」が無秩序にに生まれていた2011年にあって、その会議では、ネットユーザーが自分が関わっている"ソーシャルネットワーク"を各SNSからは独立した場所で統合管理することの可能性について考えていました。また、「ID」「つながり」だけではなく行動履歴をも横断管理することでネット上での個人の「信用」の可視化もできるかもしれない、そんな可能性も話していたように記憶しています。

ただ結局はその会議から具体的なアウトプットを出すことは叶わなかったので、そのディスカッションは単なる思考実験に終わりました。

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この記事の読了時間:5分

大都会(東京23区内)から都会(京都市内)へ生活拠点を移して半年、こんな本を読みました。


本書の内容について、自分の超ざっくりした理解は以下のとおり。
  • ショッピングモールのある地方の若者の生活の満足度は高いが、仕事や将来には期待がなく悲観的
  • 都会とは違った形で世代間分離が進んでしまった今「新しい公共」を若者自身が望んでいる
  • 時代の多様性を受け入れる準備ができている若者と多様性自体に気づいていない大人たちが気づかねば
200ページちょっとのボリュームの中でその検証としてイオンモールを愛用する岡山の若い世代にアンケートしたり、Jポップの歌詞の変遷から社会との位置関係を考察したりしているのが曲がりなりにも地方都市出身で著者と同世代の自分にとって目線を合わせやすい一冊でした。

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いま、地方で生きるということ
西村佳哲
ミシマ社
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友人が編集をしている
ということもさることながら、このタイトルと帯で、「脱東京と仕事の両立」に悩んでいる自分が読まないわけにはいかない!ということで昨日買って一気に読了。

テーマは深いですが内容はインタビューが中心ということもあり、スムーズに読むことができました。

まず本書で筆者はテーマに対して明確な「答え」は出していません。東京に住んで20年近くも「地方で生きること」を考えながらも実行に移せていない筆者自身が、いろいろな形でそれを実践している人々の話を聞きながら考えていることを淡々と綴っています。なので読者それぞれの現状の悩みやライフスタイルにあったピンとくるポイントがあるんじゃないでしょうか。 
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