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こちらは昨年の僕のフジロックの投稿。今年は就活中なので参戦できませんでした(←どうでもいい)。

そんなどうでもいいフジロックについてとても共感を集めやすそうな記事が流れてきました。

わざわざ「フジロック行ってきた」と報告される問題 ~無干渉社会を望みたい
http://bunshun.jp/articles/-/3568


それを言うならSNS(Facebook上)には、何かのイベントで一回名刺交換しただけの方の「知らんがな」情報が日夜流れ込んでくるわけで。そして自分たちも無自覚に流し込んでもいるわけです。
  • わざわざ「第一子が生まれました」と報告される
  • わざわざ「サッカー日本代表の応援にきました」と報告される
  • わざわざ「●●さんのセミナーを聞きにきました」と報告される
  • わざわざ「サイゼリヤなう」と報告される

ただ、このストレスの矛先は無邪気にシェアしちゃう人ではなくって、見たくもないものが流れてきてしまうSNS(Facebook)になんとかせーや、と訴えるべき話だとも思うのです。

これがTwitterが流行りだした10年前ならともかく、今だったら技術的にはFacebookは上記の自分が見たくない投稿(人ごとアンフォローするんじゃなくて)を出ないようにすることはそんなに難しくないはず。

ユーザーは投稿ごとに「投稿を非表示」することができるのだから、その傾向(例:画像にラーメンが映っている、特定のイベントや会場がタグ付けされている)を蓄積して学習して次に類似の投稿があった場合に気を利かせてニュースフィードで表示しないことはある程度以上の精度では可能なはず。

Facebook広告を初めて使うと「こんな属性・趣向・行動傾向でターゲッティングできるのか」と驚くように、広告用途では「CTRが少しでも高そうなものをユーザーごとに選別して表示する」ことにエンジニアリングの叡智が絞られているわけで、その努力をちょっと割いてもらえれば、僕のニュースフィード上から赤の他人の結婚式の投稿を減らすことは、「やればできる」ことの部類であるはずです。さらに冒頭の記事のようなストレスを感じているヘビーユーザーなら課金オプションでも使う人はたくさんいる。でもFacebookはそれをやらない。




あるプロダクトやサービスが新しい機能を追加する場合に明確な理由や目的があることは理解しやすいですが、実は、ニーズが顕在化している、やればできる、そんな機能追加をずっとやらない場合においての方が、ずっと頑強で明解な理由があります。

理由は大きくふたつにわかれます。

「サービスの思想の根本に触れるから」もしくは「大人の事情」。

(もちろん「大変だからやらない」というときもあるけど、課題感が強ければなんとかする方法を見出すもの)

Facebookのミッションは「コミュニティづくりを応援し、人と人がより身近になる世界を実現する」。言葉は成長に応じて変わっていますがビジョンは一貫しています。ですから、いちユーザー個人の発信がプライベートな投稿なのかビジネス的な投稿なのかを区別することをやりません。「取引先のおじさんがたまに投稿するまじめな考察」を受け取りたければ「毎日のうざいラーメンの投稿」も受け入れなさいという思想。いっぽう発信者に対してはラーメンも真面目な考察も(ミュートされずに)シェアしたいのであれば、別人格(Facebookページ)を使いなさいという思想。

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SNS経由でヤフーニュースの記事ページにブラウザで着地すると、もうあとワンクリックで記事本文が読めるにも関わらず、「アプリで読む」ボタンがページのど真ん中にありますが、こちらはわかりやすい大人の事情。。

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自分は、こういう思想や事情があるとき一般的なUI/UXのセオリーを無視することは、至極当たり前のことだと考えています。外部のコンサルタントや専門家風情がユーザーを観察してなんと言おうとも、中の人の間でしっかりとディスカッションがされた上で揺らぐことのない拠り所のあるサービスが好きです。


ほかにも、やればできるのにやらない機能例としてぱっと思いつくのは、
  • なぜ Instagram は投稿につけたリンクURL文字列にアンカーがつかないのか。アンカーついた方がユーザーは便利なのに。
  • なぜはてなブックマークは収集するサイトのメディア(ドメイン)単位で非表示にできないのか。あると気持ちよく捗るのに。
  • なぜ LINEの公式アカウント・ビジネスアカウントは不要になったとき「ブロック」なのか。「削除」の方がわかりよいのに。

などでしょうか。


新機能を実装して本番環境でテストするコストは下がっているいま、リリースされた新機能がユーザーからしても「?」な思いつきであるということも往々にしてあります。むしろ、新機能の理由を考えるよりも、誰もが思いつきそうな機能がずっとつかない理由を考察することの方が、深くそのサービスの核心に触れることができて面白いと思いませんか。

なんだか冒頭のフジロック記事とはあんまり関係なくなってしまいました。考察が浅いところはありますが、あのサービス・アプリのあれもそうだよねーというのがあれば教えてください。




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