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さる2013年12月19日に「LINEディレクターブログ」が更新終了宣言のエントリーを公開しました。

社名は途中で変わってしまったけど、ほとんどの読者やOBにとっては「livedoor ディレクターブログ」として、社長でも広報でもない、中の人が情報発信するオウンドメディア(なんて気張ったコトバは当時なく)のさきがけとして親しまれたブログでした。

僕はライブドア在職時代、このブログ向けに記事を書いて他所の会社ではできない一喜一憂をさせてもらっただけではなく、2011年11月からLINEを退職する今年の5月までの1年半ほどは、ディレクターブログ編集部の一員として運営の内側からこのブログに関わることができました。

いちディレクター・いちブロガーとしては
  • 個人運営では到底向かい合えない多くの読者の反応を受け止められたこと
  • ニュースメディアでも個人ブログでもない独特の編集のプロセスを体験できたこと
  • 執筆や編集作業を通して自分のディレクターとしての特性や信念と向かい合えたこと
など、プライスレスな経験ができたと思っているし、何よりもライブドアがライブドアであるギリギリのタイミングで入社して、最もライブドアの濃いDNAが滞留している場所に関われたことがこの上ない喜びでありました。

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語りたいこと・書いておきたいことはキリがなくポエムどころじゃなくなってしまうので、おっさんの長話は年明けに開催されるという噂のお疲れさん会に回し、、ここでは「中の人」を経験したから分かったことをひとつだけ書きます。
(教科書的なタイトルは「ディレクターブログを通してわかったたったひとつのこと」になりますw)

それは、"発信するものは報われる" ということ。

ライブドアではディレクターブログへの執筆は強制ではありませんでした。忙しければ、本当に気が進まなければ断ることができるし、それで社員的な評価が下がることはありません。記事がバズった時のインセンティブというかおこづかい的なものもありましたが、それは結果としてついてくるオマケ以上のものではなく、みんなお金でもPVでもない「何かの価値」を求めてイヤイヤ言いながらも忙しい時間を縫って記事を書いてくれていました。

そもそもブログ記事なんてナマモノであり、狙ったて書いた記事が必ずヒットするものでもありません。でも、そのはてブが一桁台だった記事が世の中のどこかのWebディレクターひとりを救っていることがあるし、すぐ隣で働いている同僚のやる気スイッチを押しているかもしれない。また、公開直後は鳴かず飛ばずだったとしても、何年か先にこのノウハウがじわじわと参照されることも十分にある(発掘されちゃうこともあるw)。

仮に最後までなーんの手応えもなかったとしても、あなたがこのメディアに書いた記事は1年後、3年後、5年後に自分で振り返ることができる宝物になることだけは約束されています。

自分のケースで言うと、livedoor ディレクターブログで書かせてもらった2つ目の記事(まったく跳ねるとは思ってなかった)が予想を遥かに超える評価をされたため、入って間もないライブドア社内で話しかけられることが増えました。自分のブログを書くことも楽しくなりました。さらに2年半たっては転職した今でも「あの記事を見ました」と言われることがあります。

(雑感)1,000ブクマ超えたから、七月二十一日は私のブログ記念日。
http://blog.livedoor.jp/ldmoriuchi/archives/3960538.html

もちろんこれらはどんなブログでも起こりうることですが、livedoorディレクターブログは、その魔法をマシマシにしてくれるブースターメディアです。だからライブドアスタッフは良い意味で利用させてもらっていたし、ライブドアスタッフがしゃかりきに記事を書けば書くほど、世のWebディレクターの一助になるというエコシステム、きれいなインターネットが信じられないことに一時期成り立っていたのでした。




・・・そんなディレクターブログも、一定の役割を終える時が来たようです

共感できるディレクターの採用メディアとしての役割、Web業界を共同体と捉えてノウハウを広くオープン&シェアしていく役割、メディアを通してスタッフを表舞台にデビューさせる役割、、などなどこれらの役割はLINEディレクターブログから、Web業界内の他のメディアに引き継がれていくということだと勝手に解釈しています。



たまたま偶然ですがディレクターブログが活動休止した翌日に、今の会社のオウンドメディアであるスタッフコラムに記事デビューしました。

受託制作に興味がなくなったWebディレクターがロフ トワークにJOINした理由
http://loftwork.jp/column/2013/20131220_moriuti.aspx

新しい会社もWebディレクターコミュニティーに貢献するモチベーションのある有志がたくさんいる組織です。なんかオシャレだし、バッサリ添削もされないし、CMSは難解だし、会社が変われば勝手も異なる部分はありますが、魂は引き継いでひきつづきオープン&シェアに邁進したいと思います!



わたしとlivedoor ディレクターブログ

執筆・編集・取材協力でわりとしっかりと関わったエントリーたち。
784分の11 記事でした。

◆ライブドアのディレクターが「ソーシャル・ネットワーク」を観て考えたこと
http://directorblog.jp/archives/51578113.html
大学時代にハッカーの友人と後輩の女の子の写真をつかったジョークCGI(!)を作って怒られた事を思い出した。

◆今どきのWebディレクターなら避けては通れないAPIの勘どころ
http://directorblog.jp/archives/51684623.html
WebAPIに限らずWebの世界では、日々新しい技術や表現手法が生み出されています。これらを積極的に研究してお仕事にも取り入れていく習慣やサイクルがあれば「同じような」「得ることがひとつもない」自分にとって楽しめないプロジェクトは撲滅できるのではないでしょうか。

◆【ディレクターの“ネタ本” 第9回】新規開発グループの場合
http://directorblog.jp/archives/51669020.html

◆Facebook Ads担当者座談会 - 実際に運用してみてわかった、Facebook Adsの効果的な運用法 : LINE Corporation ディレクターブログ
http://directorblog.jp/archives/51712094.html

◆新社会人向け 過去800件から選んだ良エントリーまとめ
http://directorblog.jp/archives/51739265.html
「ディレクターのテクニック」「ディレクターの心がけ」「ディレクターという生き方」というテーマで集めました。

◆スマホアプリはリリースされてからが勝負!運用&プロモ担当者座談会
http://directorblog.jp/archives/51747355.html
http://directorblog.jp/archives/51747536.html

◆ディレクターブログ5周年記念UST やりました!
http://directorblog.jp/archives/51748835.html

◆登録者数70万人以上、アクティブ率約8割!「LINE五輪ニュース速報」舞台裏インタビュー
http://directorblog.jp/archives/51761131.html

◆人気の鍵は「それわかるわ」「なんかすごい」「これ読んどけ」 Facebookいいね!数ランキング
http://directorblog.jp/archives/51773341.html
年末進行ですね!足りないKPIや強引な経理清算の前倒しの前に苦しんでいるWebディレクターのみなさんこんにちは!

◆話せるディレクターになるために!社内プレゼンテーションのススメ
http://directorblog.jp/archives/51792452.html
減点式評価の採点で受注の成否が決まりがちなコンペ提案などに比べて、社内プレゼンでは緻密さや完成度よりも、いかに伝えたいことを多くの人の印象に、できれば長く残せるかに注力できます。


ディレクターブログ "ポエム" ウェブリング(随時追加予定)

ディレクターブログ最終回に寄せて - 941::blog
http://blog.kushii.net/archives/1877574.html

最後の担当者 〜ディレクターブログ最終回によせて〜 : takanorim's diary
http://takanorim.blog.jp/archives/7006279.html

転職のキッカケはlivedoorディレクターブログだった : I'm Swayin' In The Air
http://blog.kocoronoblue.com/archives/35019216.html

ライブドア→LINE ディレクターブログ終了に寄せたポエムです : 北欧Tech
http://www.nordic-tech.net/archives/4681926.html

ディレクターブログ編集部じゃない僕が、ディレクターブログ終了に寄せて思ったこと : あべろぐ
http://blog.livedoor.jp/ryo_abe/archives/8215520.html


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